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スタジオを持ちたい人必見!!クラブDJからスタジオオーナーとなったデルモンテ氏にインタビュー

 2016/09/18 DJ・クラブ用語辞典 DJ講座
この記事は約 10 分で読めます。 1,125 Views





DJの経験を活かしてPAやスタジオエンジニアへの道を志すのは自然な流れといえる。

表舞台のプレイヤーから、裏方への転身。

自分の関わってきた音楽や人脈を収益化していくにはツブシのきく選択肢ではあるが、そこにどういった苦労や工夫があるのか。

実際のエピソードを交えながら、渋谷駅から徒歩5分にスタジオを構える

デルモンテスタジオのオーナー兼エンジニア、デルモンテ氏に話を伺った。

 

Chocoluv × Delmonteインタビュー

 

Chocoluv:(以下チョコ)

DJからサウンドメイクに傾倒し、その後サウンドエンジニアとキャリアを積んでいったと思いますが

溜まり場からレコーディングスタジオに環境を整えていく過程での苦労話なんかを聞かせてもらえますか?

 

Delmonte:(以下D)

元々渋谷のCLUB FAMILYで10年近くDJをしていて、だんだん楽曲制作に興味を持ち、トラックを制作していました。

2006年頃に渋谷に引っ越したのをきっかけにレコーディングも始めていきました。

 

チョコ:

それが今のデルモンテスタジオですよね?

 

D:

はい。クラブDJをしていたので、アーティストとの交流は沢山あり、かつ渋谷という立地もあって、溜まり場というか、色々な人が突然来たりするのはしょっちゅうありました。

 

チョコ:

土地柄、トラブルに巻き込まれる気がしてなりませんよね。

 

D:

考えすぎですね。気軽に来れる場所というのは悪いとは思っていません。

偶発的にその場でいいコラボレーションが出来たりもしたので。

ただ、スタジオを押さえてくれている人の楽曲制作を優先するのは常に意識していました。

あと音楽以外に遊べるものをどんどん捨てていったので、自然と今の環境になって行ったと思います(笑)

 

delmontestudio

 

チョコ:

使用しているレコーディングマイクやダウソフト、スタジオの環境とこだわりを教えてください。

 

D:

DAWはメインではずっとCUBASEを使っています。

CUBASE VSTの時代から使っているので一番直感的な作業ができますね。現在はCUBASE6.5です。

ただ、他スタジオとのやりとりも仕事上必要なのでPROTOOLSも使います。

マイクは現在はNEUMANNのTLM67をメインに使っています。

 

チョコ:

NEUMANNだとU87aiが主流だと思うのですが、TLM67を選んだのは?

 

D:

あえて中域のゴリっとした感触が欲しくてTLM67をつかっています。

マイクプリアンプはNEVEのクローンのBrent Averilの1272を使っています。

中身の部品はNEVEと同じで、録った音が前にしっかり出てくる感じが好きです。

 

チョコ:

ビンテージ機材ですよね?

 

D:

メンテナンスが大変です(笑)

一番こだわっているのは電源です。

ブレーカーに電気ノイズをカットする処理を施し、単相三線の200Vの電源を直接引いて電源トランスで100V、115Vにして使っています。

 

チョコ:

電気ノイズをカットするためにブレーカーって一体なにをしてるんですか?

 

D:

CRYSTALSOUNDのDJ SWING君に音質向上処理をしていただきました。

具体的な処理についてですが、ノイズをカットする特殊なシートを張り付けています。

 

チョコ:

そんなのがあるんですね。

単相3線の200v電源を直接引いて、電圧を下げてつかう意味を教えてもらえますか?

 

D:

もともと100Vの伝送方式自体が、ノイズが乗るアンバランス方式なんです。

単相3線の200Vですとバランス方式なので、ノイズが乗りにくいです。

そして実は音響機材は殆どが100Vもしくは115Vでしか対応していないので、ダウントランスで電圧を落としています。

トランスも工業用の安価なトランスではなく、音響用の専門のトランスを使っているので、そこでもノイズがカットされています。

 

チョコ:

その辺をもう少し詳しくお願いします。

 

D:

よく、海外は電圧が高いから音がいいと言いますが、電圧よりも電気の質が関係していると自分は思っています。

日本は、ただでさえノイズの乗りやすい方式なのと、携帯電話などの電波が人口密度の関係で非常に多く飛んでいる。

また湿度も音に関係してきますので、世界的に見ても電気事情は音楽に関しては悪い方だと思っています。

 

チョコ:

日本の電気が音楽に不向き?考えもしなかった・・・。

 

D:

ですので、電気をクリーンにするのは必須だと思っています。

例えるならカルキ臭い水道水じゃなくてしっかりした浄水器を使って、綺麗な水で料理を作りたいなって感じです。

機材に関して言えばきりがないですが、環境としてはとにかくアーティストがリラックスしてレコーディングできる環境づくりに拘っています。

最初に会話をしている時でもマイクやDAWをセットしながらいつでも自然にレコーディングに入れるように意識したり、

レコーディング中もアーティストとのリズムを合わせて、なるべく待ち時間を作らず、ストレスなくレコーディングする事を心がけています。

 

チョコ:

いろんなアーティストが毎日訪れると思いますが、最近関わった仕事でとくに思い出深いものを教えてください。

 

D:

毎日、色々なアーティストの良い部分が見られて、新しい発見があるのでなかなか難しいですが、最近だとISH-ONEとの制作が衝撃的でした。

彼はトラック制作からレコーディングまで自分で制作し、大体1回のセッションで終わらせてしまうのですが、

先日はトラックができたとたん、何も持たないでそのままブースに入ってしまいました。

で、その場で歌詞を考えながらレコーディングしていくというスタイルで録っていましたね。

大体のラッパーは前もって歌詞を書いてきたり、早くて30分位でトラックを聞きながら書いて録るスタイルですが、さすがにそのまま手ぶらでブースに入ったのは衝撃的でした。

決して手抜きでない曲の完成度の高さにも。

正直な感想を言うと「なんなの、この人」って感じです(笑)

 

チョコ:

なるほど、さすがです。

ISH-ONEのハイスピードな制作量を支える精力的なスタジオですから、若い才能を目の当たりにすることも多いですよね?

 

D:

このあいだ17歳のラッパーが来ました。

殆ど初めてのレコーディングと言っていたのですが、やたら上手なので、話を聞いてみたら3歳から父親の影響でヒップホップを聞いていたと(笑)

時代は進んでいるなと改めて感じました。

 

チョコ:

この国にヒップホップが根付いて、世代的には3、4周目に入っているんだと、はっとしますよね。

ちなみに、ビルの中の1室で営業してるので近隣住民への配慮なんかでも苦労してると思うんですが、

音量、音圧で苦情がきたり、工夫されてるポイントはありますか?

 

D:

今はスピーカーを解像度の高いADAM A77Xを使っているので、昔より大音量で鳴らさなくても細かいミックスができるようになりました。

そうは言ってもある程度の音量は出したいので、床にはゴムの防音材を敷いて、扉もスタイロフォームという防音材で全面覆っています。

あとはお隣さんとはちゃんと挨拶して、理解を得てもらうのが一番じゃないかなと思っています(笑)

 

チョコ:

大々的に広告費をかけずとも、ほぼ口コミのみで運営してきたデルモンテスタジオの強みを教えてください。

 

D:

最初の方でも言っていましたが、良いアーティストに恵まれたのが一番の強みだと思っています。

 

チョコ:

例えばどういった顔ぶれですか?

 

D:

2010年の年末にR-RATEDさんが企画した”24BARS TO KILL”のリミックスを

AKLO、OHGA、道、ISH-ONE、KOJOEで録ったくらいから、本格的にスタジオとして回り始めたと思っています。

知り合いを紹介してくれたり、フューチャリングで連れて来たアーティストから直接オファー貰ったりしていたらどんどん広がっていった感じです。

一時は年間15枚くらいアルバムを作っていました(笑)

 

チョコ:

眠れてるんですか?

 

D:

どの世界もクリエイターとは睡魔との戦いでもあります。

あとは2011年の春に猫のウランが来たのも強みだったかな。

大人しくていい子で、うちのスタジオのアイドルです。

 

チョコ:

なるほどネコカフェならぬネコスタですね。

これから、スタジオを持ちたい!という人達にアドバイスや進言があればお願いします。

 

D:

最近は自宅でもレコーディングが可能で、一億総アーティスト時代なんて言われたりもしています。

それとは別に、世界的に有名なアーティストのクレジットを見てみるとプロデューサーからライターまで、1曲に沢山のクレジットがされていたりします。

経験上、一人のパワーより、チームとしてのパワーはとても強いです。

なので、エンジニアという道も誇りを持って選ぶ価値はあると思います。

ただ、裏方的な職業である以上、アーティストの創造性を尊重し、わがままに答えなければいけません。

例えば15時間ぶっ続けでレコーディングしたり・・・。

それこそやらされているという感覚でやっていたら身が持たないと思います。

 

チョコ:

クリエイティブな業種にはつきものですよね。

デルさんはどんなモチベーションでアーティストと向き合っているのですか?

 

D:

自分がスタジオを持って、仲間と共に音楽を作り上げていく、

更に言えば日本の音楽をどんどん世界に広めて行く!

というようなマインドを持ち、リラックスして臨んでいけば、良いスタジオ環境が出来て行くんじゃないかなと思っています。

あと、これが一番大事かもしれませんが、下手に病気したりして自分が動けなくなっちゃうと、関わっている全てのアーティストの動きを止めちゃう事になるので、、、

心身ともに、健康第一で頑張って欲しいです!!(笑)

 

 

 

自宅に少しずつ機材をそろえていってスタジオとしての体裁を整えていく。

その城でエンジニアとして活躍するデルモンテ氏から現場の生の声を聞かせてもらった。

業界筋からの信用を集めるデルモンテスタジオ

お問い合わせはこちらから

http://www.delmontestudio.com

 

delmontestudio

 

DELMONTE プロフィール

 

1978年10月5日生まれ

DJ活動を通して2006年BMG JAPANよりメジャーデビュー

その傍ら、大手通信業者で、デジタルコンテンツの音源加工業務に努める

2012年に独立し、DELMONTE STUDIOを設立後、

HIPHOPを中心にメジャー、インディーズ問わず

多数のアーティストの音源制作に携わり、絶大な支持を得る

また、ISH-ONEとのプロデュースチーム”TEAM2MVCH”

SAGGAとのプロデュースチーム”XKHALIVAS”にも所属し

音源制作でも精力的に活動中

 

DELMONTE STUDIOホームページ

http://www.delmontestudio.com



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